生ローヤルゼリーのメリット・デメリット
生ローヤルゼリーとは、女王蜂の部屋である「王台」から採取されたローヤルゼリーをそのまま瓶詰めしたもので、ローヤルゼリーそのものと言っていいでしょう。ローヤルゼリーを生のまま摂取するメリットは多いですが、デメリットがないわけでもありません。
生ローヤルゼリーのメリットとデメリットについて、まとめてみました。
生ローヤルゼリーのメリット
生ローヤルゼリーの主なメリットとしては、一定の品質が保証されていること、含まれている栄養素がほとんど失われていないことが挙げられます。一定の品質が保証されている
生ローヤルゼリーとして販売するためには、さまざまな条件が設けられています。全国ローヤルゼリー公正取引協議会の基準によると、王台に蓄えられてから72時間以内に採取されたものでなければ、生ローヤルゼリーとして売ることはできません。
ローヤルゼリーの鮮度を保つと同時に、女王蜂の幼虫の排泄物などによって品質が低下してしまうのを避けるため、このような条件が設けられているのです。
また、ローヤルゼリーといえば固有成分であるデセン酸がどれだけ含まれているかも重要です。
同協議会では、含まれているデセン酸が1.4%を超えていなければ、生ローヤルゼリーとしての販売は認められないとしています。
デセン酸は人工的に合成可能ですが、添加すれば生ローヤルゼリーとして販売することはできません。
これらの条件を満たすことで、一定の品質が保証されているというわけです。
栄養素をほぼそのまま摂取できる
生ローヤルゼリーは上述のようにローヤルゼリーそのものですから、含まれている栄養素もそのまま摂取できます。例えば乾燥ローヤルゼリーの場合、熱を加えて水分を蒸発させるような製法だと、含まれている栄養素に悪影響が出てきます。
ローヤルゼリーの主成分のひとつであるタンパク質は、極めて熱に弱いためです。
ビタミンの中にも、熱によって失われてしまうものがあります。
また、他の成分を加えている調製ローヤルゼリーだと、ローヤルゼリーには含まれていない成分まで摂取することになってしまいます。
例えば食べやすくするために砂糖などで味をつけている調製ローヤルゼリーだと、砂糖も一緒に摂取することになり、カロリーが跳ね上がってしまいます。
ローヤルゼリーは100グラム当たり約70キロカロリーと、それほどカロリーは高くありませんが、調製ローヤルゼリーだとそのメリットが消えてしまう可能性があるのです。
生ローヤルゼリーのデメリット
とはいえ、生ローヤルゼリーにもデメリットはあります。主なものとしては品質保持のために保管に気を配らなければならないことと、味に癖が強く「おいしい」とは言えないことが挙げられます。
保管には注意が必要
全国ローヤルゼリー公正取引協議会の定義を守るならば、生ローヤルゼリーには防腐剤をはじめとする添加物を配合することは認められていません。このため、生ローヤルゼリーは細菌などによって成分が変質してしまいやすいという問題点を抱えています。
また、熱や紫外線などにも弱いとされています。
メーカーでは極力、成分が変質しないようにするために、販売前は冷凍保存しています。
開封後はどうしても瓶の中に細菌が入り、成分が変質してしまいやすくなります。
このため、メーカー側は生ローヤルゼリーについて、冷蔵庫のチルドルームでの保存を推奨しています。
いずれにしても、生ローヤルゼリーは保管に注意が必要だという点については、留意しておいた方がいいでしょう。
味に癖が強い
ローヤルゼリーはハチミツと同じ黄色で、同じミツバチ由来の食品であることから、似たような味だと勘違いしている人もいるかもしれません。そういう人が生ローヤルゼリーを食べてみると、味の違いに驚くのではないでしょうか。
生ローヤルゼリーの味は甘みがあまりなく、酸味が強くてお世辞にも「おいしい」と言えるような代物ではありません。
生ローヤルゼリーは砂糖などを加えることはできませんので、味もそのままになってしまうというわけです。
こうした味の違いは、原料や含まれている栄養素などに起因しています。
ハチミツは花の蜜が原料で、含まれている成分の8割程度が糖分です。
これに対してローヤルゼリーの主原料は花粉で、含有成分のうち炭水化物は4割程度にすぎません。
原料も含有成分も大きく違っていれば、味が違うのもある意味、当たり前と言っていいかもしれません。
結論－本物のローヤルゼリーを食べたい人におすすめ
生ローヤルゼリーは、ローヤルゼリーに含まれている栄養素がほとんど損なわれていませんので、本物のローヤルゼリーの効能を体感したい人にはおすすめです。ただ、その場合でも味については美味とはいえませんので、多少なりとも我慢する必要があるでしょう。
また、せっかくの栄養素が変質してしまわないよう、保管に気を配り、早めに摂取するようにした方が良さそうです。
