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初乳ローヤルゼリーとは

初乳とは、赤ちゃんを産んでから数日間の間に分泌される母乳のことで、免疫に関係しているタンパク質をはじめ重要な成分が含まれています。
赤ちゃんを産まないはずのミツバチに「初乳」というのも違和感があるでしょうが、ローヤルゼリーにも初乳に相当するものがあるとされています。
初乳ローヤルゼリーとはどのようなもので、一般的なローヤルゼリーと比較してどのような違いがあるのでしょうか。

生ローヤルゼリーは光や熱に弱い

ローヤルゼリー製品の中でも、女王蜂の幼虫が住んでいる王台から取り出したものをそのまま瓶詰めしている生ローヤルゼリーは、冷蔵庫のチルドルームでの保管が推奨されているように保存性は必ずしも高くありません。
これは、主成分であるタンパク質が光や熱によって変質し、質が下がってしまうケースがあるためです。
こうした変化は、ある程度の熱に晒されている王台の中でも起きる可能性があるのです。
業界団体である全国ローヤルゼリー公正取引協議会では、王台に溜められてから72時間以内に採取したものを生ローヤルゼリーだと定義していますが、それでも熱などによって多少なりともタンパク質の変質が起こってしまう可能性は否定できないのです。

初乳ローヤルゼリーは40時間以内に採取

熱などによるタンパク質の変質をある程度、防ぐためには、もっと早い時期にローヤルゼリーを採取する必要があります。
実際にそれを行っているのが、初乳ローヤルゼリーなのです。
初乳ローヤルゼリーを使用したサプリメントを販売しているメーカーによると、王台に溜められてから40時間以内に採取されたものだとしています。
生ローヤルゼリーの定義よりも1日以上短いわけで、これならば熱などによってタンパク質が変質しにくくなり、より質の高いローヤルゼリーが採取できることが期待できるのです。
ただ、初乳ローヤルゼリーはこまめに王台を観察する必要があり、採取に手間がかかってしまうため、価格の方は1カ月分で1万円オーバーと、かなり割高になってしまうという問題点があります。
このコストを払ってでも質の高いローヤルゼリーを入手すべきかどうかは、個人の判断によります。

初乳ローヤルゼリーにはどのような特徴があるの?

初乳ローヤルゼリーを与えられるのは、女王蜂の幼虫の中でも生まれてから間がない個体なので、栄養素を皮膚から吸収できるように分子サイズの小さい成分が多く含まれています。
このため、一般的なローヤルゼリーと比較すると、若干違った特徴があります。

水分含有量が多い

初乳ローヤルゼリーは上述のように、分子サイズの小さな成分が多くなっています。
このため、一般的なローヤルゼリーがどろっとしているのに対し、薄いおかゆのように水分が多めになっています。
実際、一般的なローヤルゼリーの水分含有量が全体の5割から6割程度なのに対し、初乳ローヤルゼリーは7割前後とより多くなっています。

色と味、香りが違う

ローヤルゼリーといえば黄色っぽいものだというイメージがありますが、初乳ローヤルゼリーの場合はかなり白っぽくなっているのが特徴です。
これは含まれているタンパク質が酸化することにより、黄色く色がついてくるためで、さらに酸化が進むと茶色くなって食用には適さなくなります。
こうした違いは、ローヤルゼリーの味や香りにも影響を及ぼします。
ローヤルゼリーといえば強い酸味があり、発酵乳のような匂いがするとされていますが、これは初乳ローヤルゼリーには当てはまりません。
初乳ローヤルゼリーはほとんど匂いがなく、酸味もあまりないとされています。
ただ、舌がピリピリするような刺激については変わりません。
これは、舌がピリピリするのは固有成分であるデセン酸が原因だからです。

乾燥ローヤルゼリーが作りにくい

上述のように初乳ローヤルゼリーに含まれている成分の分子サイズは小さいので、加熱やフリーズドライなどによって乾燥ローヤルゼリーを作ろうとしてもネバネバした感じになり、なかなかうまくいきません。
乾燥させて錠剤に加工した場合でも、含まれている成分の粒が小さいため、粒が硬くて溶けにくくなります。
これとは逆に、一般的なローヤルゼリーは含まれている成分の粒が大きいため、乾燥ローヤルゼリーを作りやすく、錠剤に加工した場合でも口の中で溶けやすくなります。
ただ、初乳ローヤルゼリーは成分の粒が小さい分、口の中で溶かしてもさらっとした感じになり、一般的なローヤルゼリーのようにどろっとした感じにはならないとしています。

まとめ-新鮮なのは良いがコスト面にネックあり

初乳ローヤルゼリーは一般的なローヤルゼリーよりも新鮮であるため、味の癖が少なく、タンパク質があまり変質していない可能性がある点が魅力です。
ただ、上述のようにサプリの価格が1カ月1万オーバーというのが引っかかるところです。
クオリティーには期待できますが、選ぶかどうかは財布と相談した上でのことになりそうです。
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