ローヤルゼリーによる病気の予防・改善（高脂血症）

高脂血症は血中の脂質が過剰になっている状態のことで、メタボリックシンドロームの三大症状のひとつです。
放置しておくと動脈硬化をはじめとする生活習慣病の原因となりますので、血中の脂質を減らす必要があります。
ローヤルゼリーには、血中の脂質抑制に効果が期待できる成分が含まれています。
どのような成分が、どのような形で脂質抑制効果が期待できるのかについて、説明していきましょう。

高脂質血症にはインスリンが関係している

意外に思うかもしれませんが、高脂血症にはインスリンというホルモンが関係しています。
血中の中性脂肪の分解にはリポ蛋白リパーゼという酵素の働きが必要で、この酵素の働きが強ければ血中の中性脂肪が減少していくのです。
インスリンはリポ蛋白リパーゼの働きを活性化させる働きを持っており、インスリンが活発に分泌されているときにはリポ蛋白リパーゼが活性化し、血中の中性脂肪が減少しやすくなるのです。
逆に、インスリンがうまく効果を発揮することができない状態になると、リポ蛋白リパーゼの働きも活発ではなくなり、中性脂肪がうまく分解されずに血中値の上昇につながってしまうというわけです。
それならばインスリンの分泌量を増やせるような栄養素を摂取すればいいのではないかと思う人もいるでしょうが、そんなに簡単なものではありません。
インスリンが分泌されているにもかかわらず、効果が大きく低下してしまっていることがあるのです。

インスリン抵抗性とはどういうものか

インスリンが分泌されているにもかかわらず、効果があまり出ない状態になっていることを「インスリン抵抗性が高い」といいます。
この状態だと、食事をしたあとに血糖値がなかなか下がらない状態となり、糖尿病の原因のひとつだとされています。
同様のことがリポ蛋白リパーゼについても起きるというわけで、リポ蛋白リパーゼがうまく活性化されなくなった結果、中性脂肪がうまく分解されず、血中値が上昇してしまうというわけです。
糖尿病を発症している人は動脈硬化になりやすいとされていますが、これはインスリン抵抗性が高くなった結果、血中の中性脂肪が増えてしまうことが関係しています。
つまり、高脂血症対策としてはインスリン抵抗性を高めることが有効だといえるのです。

ローヤルゼリーでインスリン抵抗性改善に期待

ローヤルゼリーを摂取することで、このインスリン抵抗性を改善できる可能性があるのです。
米生物工学情報センターのデータベースには、糖尿病を発症しているマウスにローヤルゼリーを1カ月にわたって与えたところ、インスリン抵抗性が改善されたという実験結果が収録されているのです。
インスリン抵抗性が高い状態である場合、血中のインスリン濃度は高くなってしまうのですが、この実験ではインスリン濃度の低下が確認できたのです。
つまり、人間もローヤルゼリーの摂取によってインスリン抵抗性を改善し、血糖値を下げられるだけでなく、中性脂肪の量も減らせる可能性があるということになるのです。
別の実験によると、ネズミに高脂肪食を与えた場合、一緒にローヤルゼリーのタンパク質を摂取していると、中性脂肪やLDLコレステロールの血中値が下がったことが確認されているのです。
このことから、ローヤルゼリーの主成分であるタンパク質が、中性脂肪の減少にかんけいしているのではないかとみられています。

インスリンを「増やす」亜鉛も含まれている

とはいえ、インスリン抵抗性が高くなくても中性脂肪が過剰になるケースもあります。
これは、そもそも体内のインスリンそのものが減少しているケースです。
膵臓の機能が低下しているケースはさすがにローヤルゼリーでの解決は難しいですが、インスリンが必要以上に分解されているケースならばローヤルゼリーによる改善が多少なりとも期待できるのです。
インスリンがいつまでも血中に残っていると血糖値が下がりすぎてしまうため、効果が出たと体が判断した時点でインスリンは肝臓で分解される仕組みになっています。
問題は、亜鉛の摂取量が不足していると、肝臓で必要以上にインスリンが分解されてしまうことです。
これが血糖値の上昇や、中性脂肪の増加につながる可能性があるというわけです。
インスリンが必要以上に分解されないようにするためには、亜鉛の摂取が欠かせませんが、ローヤルゼリーには亜鉛が含まれているのです。
ローヤルゼリーによって亜鉛を摂取すれば、インスリンの必要以上の分解を抑制し、体内のインスリンの量を増やすことにつながる可能性があるのです。