ローヤルゼリーによる病気の予防・改善(糖尿病)
糖尿病は生活習慣病の一種で、進行すると失明や腎機能障害、冠動脈疾患など重篤な病気の原因となり、命にかかわることすらある怖い病気です。発症を防ぐためには、血糖値を下げるホルモン「インスリン」が効きにくくなる「インスリン抵抗性」への対策と、インスリンの分泌促進が必要です。
ローヤルゼリーにはインスリン抵抗性を改善する働きのほか、インスリン増加が期待できる成分が含まれているのです。
糖尿病発症の鍵「インスリン抵抗性」
糖尿病のうち、生活習慣病に分類されるⅡ型の発症にはインスリン抵抗性が関係しています。食事をした後にはどうしても血糖値は上昇しますが、必要以上に上がらないようにするため、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、糖分を筋肉などに取り込んで血糖値を下げようとしているのです。
問題は、肥満などによってインスリンが効きにくい体質になってしまうことで、これをインスリン抵抗性といいます。
インスリン抵抗性が高くなると糖分が筋肉に取り込まれにくくなって血糖値がなかなか下がらなくなり、糖尿病を発症するのです。
この状態を放置すると血糖値がなかなか下がってくれませんので、インスリンの分泌量自体が常に高い状態になります。
これによって、徐々に膵臓が疲弊していき、最終的にはインスリンの分泌量自体が減少してしまうこともあります。
ローヤルゼリーはインスリン抵抗性を改善する
ローヤルゼリーには、糖尿病の原因であるインスリン抵抗性を改善させる働きがあることが分かっており、糖尿病の予防や改善に一定の効果が期待できます。岡山大学などの研究によると、インスリン抵抗性が高い人に2カ月にわたってローヤルゼリーを摂取させたところ、改善がみられたことが確認されています。
また、インスリン抵抗性が高い状態だと、血中の中性脂肪値が上昇したり、血管の過度の収縮が起きたりすることが分かっています。
上述の研究では、ローヤルゼリーの摂取によって中性脂肪値が低下し、血管の収縮も起きにくくなっていることが分かっています。
ローヤルゼリーを摂取しなかったグループは改善がみられなかったため、ローヤルゼリーの効果だといえそうです。
ちなみにインスリン抵抗性が上がる要因としては遺伝と生活習慣の両方が挙げられますが、ローヤルゼリーの改善効果はどちらが原因のケースであっても発揮されることが分かっています。
これらの実験結果から、ローヤルゼリーにはインスリン抵抗性の改善に効果が期待できると言えそうです。
インスリンの分泌量増加に効果的な栄養素は?
インスリン抵抗性を改善したうえで、インスリンそのものを増やすことができれば、糖尿病の予防や改善効果はさらに高くなります。ローヤルゼリーに含まれている成分の中には、インスリン増加につながりそうな成分もあり、相乗効果が期待できるのです。
インスリンの原料はシステインとロイシン
インスリンは体内でアミノ酸を合成して作られるペプチドで、生成量を増やすためには原料となるアミノ酸の摂取が必要となります。インスリンの生成にはさまざまなアミノ酸が必要ですが、そのうち4分の1をシステインとロイシンが占めています。
ローヤルゼリーにはロイシンが含まれていますし、システインの原料となるシスチンも含まれています。
つまり、ローヤルゼリーの摂取はインスリンの原料を増やし、分泌量増加につながる可能性があるということになります。
特にロイシンは人間の体内で生成できず、食べ物から摂取しなければならない必須アミノ酸なので、重要な成分だといえます。
亜鉛はインスリンを「減らさない」
インスリンが分泌されたあとそのままになっていると血糖値が下がりすぎてしまいますので、血糖値が落ち着いたあとインスリンは肝臓で分解される仕組みになっています。これによってインスリンが減り、血糖値が落ち着くというわけです。
問題は、亜鉛の摂取量が不足している状態だと、インスリンの分解が過剰になってしまうということです。
この場合はインスリンの分泌量が十分であっても血中のインスリン濃度が上がらず、血糖値が下がりにくくなるという問題が生じてしまいます。
ローヤルゼリーには、この亜鉛も含まれているのです。
亜鉛の働きによってインスリンが必要以上に分解されなければ、インスリンそのものの増加につながり、糖尿病の予防や改善が期待できるというわけです。
まとめ-まずは生活習慣を改善しよう
繰り返しますが、糖尿病のうちⅡ型は生活習慣による肥満などが原因で起きる病気です。予防や改善のためにはまず、糖尿病になりやすい生活をしているかどうか見直す必要があります。
生活習慣を改善したうえでローヤルゼリーを摂取すれば、糖尿病の予防や改善が期待できるというわけです。
ローヤルゼリーを摂取するだけで糖尿病の予防や改善ができるものではないということは、ちゃんと理解しておいた方がいいのではないでしょうか。