ローヤルゼリーの成分（アラニン）
ローヤルゼリーには固有成分であるデセン酸が注目されがちですが、それ以外にも多種多様なアミノ酸が含まれています。ローヤルゼリーのアミノ酸は大きく分けると、体内で生成することができない必須アミノ酸と、生成可能な非必須アミノ酸があります。
アラニンは非必須アミノ酸の一種ですが、体を作るタンパク質になるほか、体にさまざまな効果をもたらしてくれるのです。
アラニンで持久力アップ！
アラニンはアミノ酸の中でも「糖原性アミノ酸」と呼ばれるものです。これは体を動かすためのエネルギー源となる糖質は体内に少なくなったとき、糖質になることができるという性質です。
このため、筋肉トレーニングによってエネルギーとなる糖質が不足したとき、エネルギー源を補給するために筋肉のタンパク質を分解し、アラニンをはじめとするアミノ酸を生成し、新たな糖質を得ようとするわけです。
運動をしているとすぐにバテてしまうような場合、筋肉のエネルギー源が不足している可能性があります。
また、思ったほど筋肉トレーニングの効果が出ない人は、筋肉がタンパク質分解によって「すり減って」しまっている可能性があるのです。
あらかじめアラニンを摂取しておくことにより、運動のためのエネルギー源が補給され、筋肉のタンパク質が分解されにくくなります。
これによって、より長時間の運動をこなすことができ、ダイエット効果が期待できます。
また、トレーニングによって筋肉がすり減ってしまうことが抑えられ、より多くの筋肉がつきやすくなるので、筋トレの効果アップが期待できるのです。
アルコール分解を促進させる
アルコールは肝臓で分解されます。まず、アルコールからアセトアルデヒドという物質になり、さらに分解されて水と二酸化炭素になります。
問題は、アルコールの摂取量が多かったり、肝機能が低下していたりすると、アセトアルデヒドの分解が間に合わなくなってしまうことです。
アセトアルデヒドは体にとって有害で、頭痛や吐き気などの症状につながります。
いわゆる「二日酔い」はこのアセトアルデヒドによって起きるものなのです。
アラニンは、肝臓でのアセトアルデヒド分解を促してくれる働きがあります。
お酒を飲む前に摂取しておくと、アセトアルデヒドの分解が促され、二日酔いを防いでくれる可能性があるのです。
実際、科学技術振興機構のデータベースには、アラニンがアルコール分解を助けてくれる働きがあることが明記されている論文が収録されています。
肌の保湿力をアップさせる
加齢によって肌が乾燥しやすくなるのは、NMF(天然保湿成分)などの生成量が低下することが原因です。無理なダイエットによって肌がカサカサになるのも、栄養不足によるNMFの生成量低下によるものです。
NMFは表皮に含まれている成分で、皮膚内部の水分が紫外線などによって蒸発してしまうことを防ぐ働きがあります。
加齢や栄養不足などによってNMFの生成量が減少すると、皮膚内部の水分を守るバリアの力が弱くなり、乾燥して肌が荒れやすくなってしまうというわけです。
アラニンは、NMFを生成するために必要な栄養素のひとつなのです。
ローヤルゼリーによって摂取量を増やすことで、NMFの生成量が増加し、肌の保湿力アップが期待できるのです。
ローヤルゼリーはそれほどカロリーが高くありませんので、ダイエット中のアラニン摂取には適しています。
また、NMF生成能力が衰えていたとしても、より多くのアラニンを摂取すれば、多少なりともNMFの生成量が増えてくれる可能性があるのです。
甘味料として使用されることも
アミノ酸は苦いもの、旨味があるもの、甘いものなど味はさまざまです。アラニンは甘みを持ったアミノ酸なので、甘味料として使用されることもあります。
糖尿病を発症している人は、砂糖を摂取すると血糖値が上昇するため、摂取量を控える必要があります。
どうしても甘いものを食べたいならば、血糖値を上げないような甘味料が必要になります。
また、ダイエットに励んでいる人も、糖分が多く入った食べ物の摂取は控えたいところです。
そうした人のために使われる甘味料のひとつが、アラニンなのです。
人工甘味料の中には、安全性について疑問視されている製品も少なくありません。
アラニンは体にとって必要なアミノ酸なので、よほど過剰摂取しない限り体に悪影響を与えるようなことはありません。
このため、甘味料としては比較的安心して使用できる成分だと考えていいでしょう。
まとめ－アラニンは美容に役立つ！
アラニンは筋肉のエネルギー源となることで、より多くの運動をこなす手助けをしてくれますので、ダイエットや筋トレの効果アップが期待できます。NMFの原料でもあるため、肌の保湿力アップによる美肌効果も期待できます。
また、アルコールの分解能力をアップさせる働きもあるため、宴会シーズンの二日酔い防止も期待できます。
非必須アミノ酸といっても、体にとって不要なわけではなく、むしろなくてはならない成分だと言っていいでしょう。
