ローヤルゼリーの成分(バリン)
ローヤルゼリーは、人間の体内で生成することができない9種類の必須アミノ酸すべてを含んでいる優れた食品です。バリンはその必須アミノ酸のひとつで、BCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼ばれるタイプの一種でもあります。
バリンにはどのような働きがあり、どのような形で体作りに役立っているのでしょうか。
BCAAとしてのバリンの効果
バリンは同じ必須アミノ酸であるロイシン、イソロイシンとともにBCAAに分類されています。BCAAというと「マッチョな体になれる」栄養素というイメージが強いですが、それ以外にも肝硬変の病状を改善させる効果があるとされています。
BCAA摂取とマッチョな体の関係
実はBCAAは、摂取するだけでマッチョになれるものではありません。筋肉トレーニングの効果をアップし、筋肉が付きやすくするものなのです。
筋トレの効果が上がらない理由とは?
一生懸命筋トレを行っているのに思ったような効果が出ないという人もいるでしょうが、運動時のエネルギー生成が糖質や脂質だけでは間に合わず、タンパク質も使われていることが原因となっている可能性があります。このタンパク質は、筋肉を「すり減らして」捻出しているものです。
筋トレによって筋肉を増量するはずが、逆にすり減らしているのですから、トレーニングの効果が十分に発揮できないのも当たり前だとしかいいようがありません。
筋肉が「すり減る」のを防ぐBCAA
この問題を解決してくれるのが、バリンをはじめとするBCAAです。BCAAはそのまま筋肉を動かすためのエネルギーとなり、筋肉のタンパク質がエネルギー源として使われるのを防いでくれるのです。
これによってトレーニングによる筋肉量の増加が大きくなり、マッチョな体に近づきやすくなるというわけです。
つまり、BCAAを摂取しただけでマッチョになれるわけではなく、筋トレの効果を高めてくれるにすぎないのです。
この点を勘違いして「BCAAを摂取してもマッチョになれない」という趣旨のレビューが書かれているのを散見しますが、これはBCAAが何かを理解していないとしかいいようがありません。
肝硬変の病状改善に期待
また、BCAAは肝硬変患者の病状を改善させる効果も期待できます。肝硬変患者の血液を調べると、BCAAの含有量が低いという特徴があります。
この状態が悪化すると肝性脳症につながり、命にかかわるケースもあります。
BCAAを摂取することで血中のアミノ酸バランスを整えることができれば、肝性脳症を防ぐなど、肝硬変の病状の改善が期待できるのです。
また、非必須アミノ酸の一種であるアルブミンと一緒に摂取することで、肝臓のタンパク質生成能力を高めるなど、機能改善も期待できます。
こうした効果は、米生物工学情報センターのデータベースにも収録されており、医療現場でも処方が推奨されています。
バリン独自の効果は「美肌」
では、BCAA全体ではなく、バリン単体での効果としてはどのようなものがあるのでしょうか。主なものとしては、エラスチンの生成を促すことが挙げられ、美肌効果が期待できるのです。
なぜ肌の張りがなくなってしまうのか
肌の張りを保つために必要な成分としてはコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどが知られています。実はこの3つの成分は、真皮の線維芽細胞で生成されているのです。
若い頃は線維芽細胞の働きが活発なので、コラーゲンなどが盛んに生成され、肌の張りを保つことができるのです。
ところが、加齢や活性酸素の悪影響によって線維芽細胞の働きが衰えると、コラーゲンなどの生成量が減少し、肌の張りが保てなくなってしまうのです。
また、無理なダイエットなどによってコラーゲンなどの原料が不足することも、肌の張りを失わせる原因となります。
バリンはエラスチンの原料のひとつ
バリンはエラスチンを生成するために必要な原料のひとつです。これは、バリンの摂取によってエラスチンの生成量が増え、肌に張りが出て美肌効果が期待できることを意味しています。
過剰なダイエットが原因で肌の張りを失った人の場合、ローヤルゼリーによってバリンを摂取することで大きな効果が期待できます。
ローヤルゼリーは糖質の比率が4割程度で、ハチミツと違ってあまり甘みがなく、それほどカロリーが高くないため、ダイエットと美肌の両立が見込めるためです。
仮に加齢などによって線維芽細胞が衰えていたとしても、ローヤルゼリーによってバリンの摂取量を増やせば多少なりともエラスチンの生成量が増え、肌の状態がよくなることが見込めます。
まとめ-男性も女性もバリンは重要!
バリンというと「BCAAはマッチョ御用達」のイメージから、男性向きの栄養素というイメージが強いですが、美肌効果が望めるため、女性にとっても欠かせない成分といえそうです。筋トレによってマッチョな体になりたい人はもちろん、ダイエットの悪影響で肌の張りがなくなってきたという人も、ローヤルゼリーなどで積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。