ローヤルゼリーの成分（チロシン）
ローヤルゼリーにはさまざまなアミノ酸が含まれており、主成分のひとつと言ってもいいでしょう。アミノ酸には人間の体内で生成できない必須アミノ酸と、体内での生成が可能な非必須アミノ酸の2種類に大別されます。
チロシンは非必須アミノ酸の一種です。
アミノ酸といえば、体を作るタンパク質の原料というイメージが強いですが、チロシンはメンタルケアにも効果を発揮するなど、アミノ酸の中ではやや変わり種と言っていい部類に入ります。
なぜチロシンはメンタルケアに効果的なのか
チロシンは比較的古くから知られているアミノ酸で、1846年にドイツの科学者によって発見されました。チーズの中に含まれていたことが、名前の由来です。
後述するように、チロシンは体を作るだけでなく、メンタルケアにも効果を発揮してくれます。
これは、チロシンの原料のひとつが必須アミノ酸であるトリプトファンということが関係しています。
トリプトファンは神経伝達物質の生成に関係しており、鬱病の症状緩和などに効果があるとされています。
トリプトファンから神経伝達物質を作る際には、チロシンの生成を経る必要があるケースがあり、チロシンそのものを摂取しても同じ効果が得られるのです。
チロシンがメンタルケアに有効なのは、トリプトファンを原料としているからだと言えそうです。
チロシンにはどのような効果があるの？
チロシンは前述のように神経伝達物質の生成に必要なため、メンタルケアに効果を発揮するとされています。また、白髪予防などにも役立ってくれる可能性があります。
神経伝達物質の生成を促す
上述のように、チロシンは神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリンの生成に必要です。これらはいずれも精神状態を前向きにしてくれる働きがあり、チロシンの摂取によって生成量を増やすことで、以下の効果が期待できます。
集中力を高める
上述のようにドーパミンやノルアドレナリンは、精神状態を前向きにしてくれる神経伝達物質です。チロシンの摂取によってこれらを増やすことで、物事に対する関心や、何かをしようする意欲が高まり、集中力アップにつながる可能性があるのです。
ストレス緩和
ストレスを受けたときには、体内のノルアドレナリンが消費され、ストレスを緩和してくれます。チロシンの摂取によってノルアドレナリンの生成量を増やすことができれば、長時間にわたってストレスを受けていても、ノルアドレナリンの消費によって心身へのダメージを緩和できる可能性があるのです。
ロシアではストレスを受けやすい前線の兵士にチロシンを投与したところ、投与していない兵士よりもストレスに強くなったというデータがあります。
鬱状態の改善
鬱病患者を調べてみたところ、ドーパミンやノルアドレナリンの量が減少しており、これが発症に関係している可能性があるとされています。チロシンの摂取によってドーパミンとノルアドレナリンの生成量を増やすことができれば、鬱状態を幾分、改善させることが期待できるというわけです。
白髪対策
メラニン色素というと「美白の敵」というイメージがありますが、実際には紫外線のダメージを防いでくれる働きがあり、体にとってなくてはならないものです。また、メラニン色素が不足していると白髪が増えてしまうという問題もあります。
チロシンは、このメラニン色素の原料でもあるのです。
白髪が目立ってきたなと思ったら、チロシンの摂取によってメラニン色素の生成量増加に期待をかける方法があります。
これによって頭髪に行くメラニン色素を増やすことができれば、白髪が多少なりとも減ることが期待できるというわけです。
甲状腺ホルモンを増やす
甲状腺ホルモンの正式名称はチロキシンといいますが、これは原料であるチロシンからきています。ローヤルゼリーによってチロシンを摂取することで、甲状腺ホルモンの分泌量増加が期待できます。
甲状腺ホルモンには、全身の新陳代謝を盛んにする働きがあります。
チロシンの摂取によって甲状腺ホルモンが増えることで、新陳代謝のアップが期待できます。
特に子供の場合、新陳代謝のアップによって、身長をはじめとする体の成長力がアップする可能性が出てきます。
逆に甲状腺ホルモンが不足すると新陳代謝がダウンして血中コレステロール値が増え、動脈硬化を引き起こす原因となってしまいかねません。
まとめ－チロシンは心身を整えてくれる
チロシンは神経伝達物質の原料であり、摂取量の増加は神経伝達物質の生成量アップにつながります。特にチロシンが原料となっているドーパミンやノルアドレナリンは気持ちを前向きにしてくれるため、理由もなくやる気が出ないときには、ローヤルゼリーなどによって摂取するのがおすすめです。
また、体を大きくしたい成長期の子供や、白髪が目立ってきた人にとっても、重要な意味を持つアミノ酸だと言えるかもしれませんね。
