ローヤルゼリーの飲み合わせ(DHA、EPA)
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)はオメガ3脂肪酸という脂肪酸の一種で、魚類に多く含まれています。日本人の食生活が魚中心から肉中心に変化し、生活習慣病などの問題が目立ちはじめている現在、魚に含まれているEPAとDHAは脚光を浴びる存在となっています。
そのDHAとEPAをローヤルゼリーと一緒に摂取することで、どのような相乗効果が期待できるのでしょうか。
DHAとEPAの摂取で期待できる効果は?
DHAとEPAの摂取によって期待できる効果としては、動脈硬化の予防やメンタル面の改善が挙げられます。また、アレルギー症状の緩和が期待できるともいわれています。
動脈硬化の予防
コレステロールには「善玉コレステロール」の異名を持つHDLコレステロール、「悪玉コレステロール」とも呼ばれるLDLコレステロールの2種類があります。動脈硬化に関係し、一般的に「コレステロール」と呼ばれているのは、LDLコレステロールの方です。
2つのコレステロールには、HDLコレステロールが増えるとLDLコレステロールが減るという相関関係があります。
動脈硬化を予防するためには、HDLコレステロールを増やす必要があるのです。
DHAとEPAは、このHDLコレステロールを増やしてくれる働きがあるのです。
血中のHDLコレステロールを増やしてLDLコレステロールを減らせば、動脈硬化の予防につながってくれる可能性があるのです。
メンタル面の改善
国立がん研究センターなどの調査によると、魚類を多く摂取する人は鬱病のリスクが低下することが分かっており、DHAとEPAの効果によるものではないかとみられています。米生物工学情報センターのデータベースには、オメガ3脂肪酸の投与によって鬱病の症状が改善されたという臨床データが収録されています。
また、認知症患者に半年間、DHAを投与したところ、計算力や判断力がアップしたという臨床例も報告されており、アルツハイマー病への効果も期待されています。
これらの臨床例から、DHAとEPAにはメンタル面を改善する効果があるのではないかとみられています。
アレルギー症状の緩和
アレルギー症状の発症にはシクロオキシゲナーゼ、リポキシゲナーゼなどの酵素が関係しています。アレルギー症状の治療のために、これらの酵素の働きを抑える薬が投与されるケースもあります。
EPAにはシクロオキシゲナーゼとリポキシゲナーゼの働きを抑える効果があるとされています。
米生物工学情報センターのデータベースには、EPAの摂取がアレルギー症状のひとつである小児喘息の症状緩和につながったという臨床データも収録されています。
ローヤルゼリーとDHA、EPAの相乗効果は?
ローヤルゼリーの固有成分であるデセン酸には、LDLコレステロールの血中値を減らす働きがあるとされています。アミノ酸の一種であるトリプトファンとビタミンB6の摂取で精神安定につながる可能性があるほか、アルツハイマー病の改善効果もあるとみられており、いずれもDHAやEPAとの相乗効果が見込めます。
また、ローヤルゼリーの「泣き所」であるアレルギーについても、EPAによって緩和が期待できるのです。
デセン酸でLDLコレステロール減少に期待
女性の場合、卵巣の機能低下に伴う女性ホルモンの分泌量低下も、LDLコレステロールの血中値上昇に関係しています。女性ホルモンにはLDLコレステロールの血中値を下げる働きがあるためです。
ローヤルゼリーの固有成分であるデセン酸は、女性ホルモンに似た働きを持っているため、LDLの血中値を下げてくれる働きがあるとされています。
DHAとEPAを一緒に摂取することで、さらにLDLコレステロールの血中値を下げられれば、より効果的な動脈硬化対策が見込めるのです。
メンタルヘルスの相乗効果も見込める
鬱病患者の特徴として、セロトニンという神経伝達物質が少なくなっていることが挙げられます。鬱美病治療においてはセロトニン対策が重要とされていますが、ローヤルゼリーに含まれているアミノ酸の一種・トリプトファンはセロトニンの原料なのです。
セロトニン生成に必要なビタミンB6も含まれているため、セロトニンの生成量増加が期待できます。
DHAとEPAを一緒に摂取すれば、鬱病のリスクをさらに下げられる可能性があります。
また、東北大学などの研究ではローヤルゼリーにアルツハイマー病の治療効果があるとされており、こちらもDHAとの相乗効果が期待できます。
気になるアレルギーはEPAでの抑制に期待
ローヤルゼリーに含まれているアピシンというタンパク質は、摂取によってコラーゲンの生成量アップが期待できる一方、ヒスタミン生成を促してアレルギー症状の原因となっているという問題点もあります。上述のようにEPAには喘息などの症状緩和効果があることが分かっているため、ローヤルゼリーと一緒に摂取することでアレルギー症状を抑えられる可能性があるのです。
まとめ-ローヤルゼリーとDHA、EPAは相性良し
ローヤルゼリーとEPA、DHAを一緒に摂取することで、動脈硬化予防やメンタル面の改善が期待できるうえ、アレルギー症状の緩和も見込めるというわけです。両者の相性は、比較的良さそうですね。