乾燥ローヤルゼリーのメリット・デメリット
全国ローヤルゼリー公正取引協議会の定義によると、乾燥ローヤルゼリーとは生ローヤルゼリーから水分を取り除いただけで、それ以外には何も手を加えていない製品です。乾燥ローヤルゼリーは保存性に優れるなどのメリットがありますが、デメリットもないわけではありません。
乾燥ローヤルゼリーの主なメリットとデメリットについて、簡単にまとめてみました。
乾燥ローヤルゼリーのメリットは?
乾燥ローヤルゼリーのメリットとしては、上述のように保存性に優れていることが挙げられます。また、癖があってお世辞にも「おいしい」とは言えない生ローヤルゼリーの問題点を、多少なりとも緩和してくれることもメリットと言えそうです。
保存性に優れている
生ローヤルゼリーのデメリットとして真っ先に挙げられるのが、保存性が良くないことです。ローヤルゼリーを採取後、そのまま瓶詰めしたものでなければならないという定義がある以上、ある程度は仕方がないことなのですが、熱や紫外線によって成分が変質してしまう可能性もあります。
開封後は細菌の影響も否定できません。
このため、生ローヤルゼリーは冷蔵庫のチルドルームでの保存が推奨されており、必ずしも保存性に優れていません。
乾燥ローヤルゼリーならば、生ローヤルゼリーほど熱や紫外線の影響を受けることもありませんし、細菌が繁殖するために必要な水分も含まれていません。
このため、チルドルームなどで保管する必要はなく、生ローヤルゼリーほど保管に気を配る必要はありません。
生ローヤルゼリーと比較すると、手軽に摂取できるようになっていると言えます。
味の問題をある程度解決している
生ローヤルゼリーのもうひとつの問題として「味」が挙げられます。ローヤルゼリーはハチミツと同じミツバチ由来食品ということもあり、甘いのではないかと誤解している人も多いでしょう。
実際に食べてみると酸味が強くて癖があり、お世辞にも「おいしい」と言えるようなものではありません。
ハチミツと違って糖分があまり含まれていないので仕方ないのですが、いずれにしても味は生ローヤルゼリーを摂取する際のネックになり得ます。
乾燥ローヤルゼリーは、粉末の場合でもこの味の癖については抑えられており、生ローヤルゼリーに比べると敷居は低くなっています。
また、カプセルタイプならば味は完全になくなります。
「おいしい」とは言えないまでも、味の問題についてはある程度、解決できているのです。
乾燥ローヤルゼリーのデメリット
ただ、乾燥ローヤルゼリーにもデメリットはあります。それは、加工の過程でローヤルゼリーに含まれている栄養素が失われている可能性があることです。
乾燥ローヤルゼリーの2つの作り方
乾燥ローヤルゼリーの作り方は、大きく分けると2つあります。ひとつは生ローヤルゼリーに熱を加えて水分を蒸発させ、粉末にしてしまう方法です。
乾燥製品を作るときには最も一般的な方法で、加工に必要なコストが抑えられるというメリットがありますが、鮮度を保つという点では疑問です。
もうひとつはローヤルゼリーを零下30度前後に冷やしたうえで、水分を昇華させて粉末状にするフリーズドライです。
ローヤルゼリーの鮮度をある程度保てるというメリットはありますが、加工の際に加熱よりもコストがかかってしまうというデメリットがあります。
そして、この2つの製法の違いが、乾燥ローヤルゼリーのデメリットにつながってくるのです。
ローヤルゼリーには熱に弱い成分が含まれている
実はローヤルゼリーの主成分のひとつであるタンパク質は、加熱することで変質してしまうという問題点があり、比較的熱に弱い栄養素だとされています。また、ローヤルゼリーに含まれているビタミンは水溶性ですが、こちらも熱に弱いという問題点があります。
乾燥ローヤルゼリーのうち、加熱製法によるものは、熱によってタンパク質やビタミンに悪影響が出ている可能性があります。
上述のように加熱製法はコストがかからないため、安価な乾燥ローヤルゼリーを作る際に利用することが多いのですが、生ローヤルゼリーの栄養素が完全に保たれているとは限らない点については、留意しておく必要があるでしょう。
逆にフリーズドライならば栄養素はほとんど失われていませんが、上述のように製造コストが高くなるため、製品自体の価格も高めになってしまうという問題点が出てきます。
まとめ-保存性を取るか、栄養素を取るか
乾燥ローヤルゼリーには保存性が高く、味の癖も生ローヤルゼリーより抑えられているため、ローヤルゼリーを試してみるという点ではおすすめと言えるでしょう。生ローヤルゼリーの味が好きになれない人も、購入してみるとよさそうです。
ただ、安価な製品は加熱によって栄養素の一部が失われている可能性があります。
ローヤルゼリーに含まれている栄養分をすべて摂取してみたい人は、できることならなら生ローヤルゼリー、それが無理ならフリーズドライ製法の製品を購入するのがおすすめでしょう。