ローヤルゼリーの成分(アセチルコリン)
アセチルコリンは神経伝達物質のひとつで、自律神経のうち副交感神経から分泌されています。アセチルコリンは体内で生成されるものですが、ローヤルゼリーにも含まれているのです。
アセチルコリンにはどのような働きがあるのか、ローヤルゼリーによって摂取することで、どのようなメリットがあるのか、説明していきましょう。
アセチルコリンと副交感神経との関係
上述のようにアセチルコリンは副交感神経から分泌される神経伝達物質で、心身を「お休みモード」にしてくれる効果があります。これは、副交感神経そのものの働きと、密接に関係しています。
交感神経は心身を「攻撃モード」にする
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、どちらかが活発に働いているときにはもう片方は休むというふうにバランスを取っています。交感神経は体が攻撃を受けたときに、反撃できる状態にするための働きがあります。
具体的には交感神経そのものからノルアドレナリンを分泌したり、副腎髄質にアドレナリンの分泌を促したりすることで血糖値を上げ、体を動かすためのエネルギーを作りやすい状態にします。
また、けがをした時に血が出る量を減らすために、末梢血管を収縮させるのも交感神経の働きです。
面白いのは、肉体的攻撃を受けたときだけでなく、ストレスによって精神的にダメージを受けているときも、交感神経の働きが活発になってくれることです。
心身を休めてくれる副交感神経
ただ、いつまでも体が攻撃モードでは、心身ともに疲弊してしまいます。実際、多忙な仕事などで恒常的にストレスを受けていると、自律神経のバランスが失われてしまう可能性があります。
常に交感神経が活発に働いているため休む時間がなく、最終的には交感神経が疲弊してしまうからです。
また、血糖値が高いままだったり、末梢血管の血行が悪化したままだったりするのも、体にとっては不都合です。
このため、副交感神経によって心身を弛緩させ、体の状態を元に戻してあげる必要があるのです。
アセチルコリンはこの副交感神経から分泌される神経伝達物質なので、末梢血管を弛緩させて血圧を下げるなど、心身を休めてくれる働きを持っているのです。
なぜアセチルコリンの摂取が必要なのか
前述のように、アセチルコリンは神経伝達物質ですから、体内での生成は可能です。では、なぜアセチルコリンを体外から摂取する必要があるのかというと、加齢によって体内での生成量が減少し、さまざまな問題が生じる可能性があるからです。
例えば、年を取ると眠りにくくなるとされていますが、これはアセチルコリンの生成量減少によって、興奮状態が収まりにくくなるからです。
また、アルツハイマー病をはじめとする認知症の患者は、脳内のアセチルコリンの量が減少していることが分かっています。
こうした問題を解決するためには、アセチルコリンそのものを摂取し、加齢によって減少した分を補充してあげる必要があるのです。
ローヤルゼリーは、アセチルコリンを補充することができる食べ物のひとつだというわけです。
ローヤルゼリーで摂取するメリットは?
では、アセチルコリンをローヤルゼリーで摂取するメリットとしては、何があるのでしょうか。それは、アセチルコリンの原料となる栄養素や、アセチルコリンの生成を促す栄養素が含まれていることです。
アセチルコリンの原料「コリン」
コリンはビタミンによく似た働きをする物質ですが、人間の体内で生成ができるため「ビタミン様物質」と呼ばれています。コリン動脈硬化や肝硬変を防ぐ働きがあることに加え、アセチルコリンの原料となっているのです。
ローヤルゼリーにはアセチルコリンに加え、コリンも含まれているのです。
これによって、体内でのアセチルコリンの生成量をさらに増やすことが期待できるというわけです。
ビタミンB12も同時に摂取
ただ、コリンからアセチルコリンを作るためには、酵素の働きが必要です。酵素の働きが悪いと、コリンやセリンの摂取量が十分であっても、アセチルコリンの生成量増加につながりません。
このアセチルコリン合成酵素の働きを助けてくれるのが、ビタミンB12なのです。
ローヤルゼリーには、このビタミンB12も含まれています。
アセチルコリンと原料のコリン、合成に必要なビタミンB12を同時に摂取できるローヤルゼリーは、アセチルコリンの生成量増加に大きな期待が持てる食べ物だといえそうです。
まとめ-認知症予防のカギを握る
高齢化社会において課題のひとつとなっているのが認知症で、いかに予防していくかは大きなテーマのひとつとなっています。上述のように、認知症防止に関係があるといわれているのがアセチルコリンなのです。
ローヤルゼリーにはアセチルコリンそのものに加え、原料であるコリンや、アセチルコリン生成を促す働きのあるビタミンB12を含むローヤルゼリーは、認知症防止のカギを握っている食べ物だといえるのではないでしょうか。