酸素分解されたローヤルゼリーのメリット・デメリット
ローヤルゼリーに含まれている成分を酵素分解することで、さまざまなメリットが得られます。ただ、そのメリットが、デメリットにつながっているケースもあるのです。
酵素分解ローヤルゼリーにはどのようなメリット・デメリットがあるのか、説明していきましょう。
生ローヤルゼリーにもデメリットはある
ローヤルゼリーのうち、含まれている栄養素をそのまま摂取できるのは生ローヤルゼリーだけです。確かに栄養素が失われていないのは大きなメリットですが、デメリットもあるのです。
すべての栄養素が吸収できない
ローヤルゼリーの主成分のひとつはタンパク質で、体内で生成できない9種類の必須アミノ酸すべてが含まれています。ただ、含まれている栄養素すべてを吸収できるわけではありません。
タンパク質は消化液内に含まれる酵素によってアミノ酸に分解されてから吸収されますが、これはタンパク質の分子サイズが大きすぎて血管内に取り込めないからです。
酵素の力をもってしてもすべてのタンパク質を分解することはできません。
分解しきれなかったタンパク質は、吸収されないまま体外に排出されます。
これではローヤルゼリーの栄養素を生かすことができません。
アレルギーを引き起こす可能性がある
体質によっては、ローヤルゼリーによってアレルギー症状が引き起こされることがあります。ローヤルゼリーの場合、アレルギー症状を引き起こす原因はアピシンというタンパク質です。
近畿大学などの研究によると、アピシンを摂取することで体内のヒスタミン値が上昇することが分かっています。
ヒスタミンはアレルギー症状を引き起こす原因物質のひとつとされており、この研究結果はアピシンがアレルゲンのひとつであることを証明する根拠のひとつとなっているのです。
酵素分解ローヤルゼリーのメリット
酵素分解ローヤルゼリーとは、ローヤルゼリーに含まれているタンパク質を、酵素によってペプチドやアミノ酸に分解しているものです。タンパク質を酵素分解することで、生ローヤルゼリーのデメリットをある程度、打ち消してくれるのです。
アミノ酸の吸収率が高くなる
生ローヤルゼリーに含まれている栄養素が吸収しきれないのは、上述のようにすべてのタンパク質を酵素分解できるわけではないからです。それならば、前もってタンパク質を酵素分解しておけば、消化器内でアミノ酸に分解される割合は格段にアップしてくれます。
前述のように、ローヤルゼリーには必須アミノ酸がすべて含まれています。
必須アミノ酸は筋肉のエネルギーになるバリン、ロイシン、イソロイシン、肝機能を高めてくれるリシン、体の成長を促すヒスチジンやトレオニンなど、いずれも体にとって欠かすことができないものです。
酵素分解することによって栄養素が増えるわけではありませんが、吸収率を高めることで、ローヤルゼリーに含まれるタンパク質を有効利用できるようになるというわけです。
アレルギーの原因を分解する
前述のように、ローヤルゼリーアレルギーの原因はアピシンというタンパク質です。酵素分解ローヤルゼリーの場合、アピシンもペプチドやアミノ酸に分解されているのです。
上述の近畿大などの研究によると、酵素分解ローヤルゼリーを摂取した場合、生ローヤルゼリーとは違い、ヒスタミン値がほとんど上昇しないことが確認されています。
酵素分解ローヤルゼリーでアピシンが分解されていることが、アレルギー症状のリスク低下につながっていることが証明されているといえます。
酵素分解ローヤルゼリーのデメリット
ただ、酵素分解ローヤルゼリーにもデメリットはあります。それは、上述したアピシンの酵素分解に起因するものです。
確かに、アピシンはアレルギー症状を引き起こる原因物質ではあります。
ただ、女王蜂の幼虫は24時間で数倍のサイズになるほど急速なスピードで成長していますが、この驚異の成長力はアピシンによってもたらされているものなのです。
これは、アピシンに細胞分裂を促し、新陳代謝をアップさせる働きがあるためだとされています。
このアピシンが失われてしまうということは、ローヤルゼリーの効果のひとつである「新陳代謝のアップ」が失われているということに他なりません。
酵素分解ローヤルゼリーのメリットが、そのままデメリットにつながっていると言っても過言ではないでしょう。
まとめ-ローヤルゼリーアレルギーの人におすすめ
酵素分解ローヤルゼリーは、ローヤルゼリーアレルギーを持っている人にとっては、アレルゲンが分解されているためメリットが大きくなります。ただ、アレルゲンであるアピシンに重要な役割があることを考えると、ローヤルゼリーアレルギーを持っていない人にとってはデメリットも決して小さくありません。
酵素分解ローヤルゼリーは、アレルギーによってローヤルゼリーの恩恵を受けられない人におすすめできる製品だと言えそうです。