ローヤルゼリーの成分(プロリン)
ローヤルゼリーは固有成分であるデセン酸が脚光を浴びることが多いですが、人間の体内で生成できない9種類の必須アミノ酸すべてをはじめ、多種多様なアミノ酸が含まれていることも特徴です。プロリンは体内で生成できる非必須アミノ酸の一種ですが、体にとって不要というわけではなく、スキンケアをはじめさまざまな効果が期待できる栄養素なのです。
なぜプロリンがスキンケアに効果があるのか
プロリンがスキンケアに効果があるとされているのは、コラーゲンの原料のひとつで、摂取によってコラーゲンの生成量増加が期待できるためです。また、表皮のNMF(天然保湿成分)にも必要な成分で、摂取によって肌の保湿力アップにつながる可能性もあるのです。
肌の張り低下はコラーゲン減少が原因
若い頃はピチピチだった肌が張りを失ってしまうのは、老化によるコラーゲンの減少が原因です。そもそもコラーゲンは、真皮の線維芽細胞などで生成されています。
若い頃は線維芽細胞の働きが活発なため、肌に十分な張りがあるのです。
ところが老化によって線維芽細胞の機能が衰えてしまったり、間違ったダイエットによってコラーゲンの原料が不足してしまったりすると、コラーゲンの生成量が減少してしまいます。
これによって、肌の張りが失われてしまうというわけです。
プロリン摂取でコラーゲンを増やす
プロリンは、コラーゲンの生成には欠かせないアミノ酸のひとつなのです。ローヤルゼリーによってプロリンの摂取量を増やすことができれば、コラーゲンの生成量増加が期待できるのです。
コラーゲンが増えれば肌に張りが戻り、美肌効果につながってくれるというわけです。
ちなみにコラーゲンそのものを摂取した場合、そのままでは分子サイズが大きすぎて吸収できないので、体内で分解してから吸収することになりますが、このときにコラーゲンにならない成分も生成されてしまいます。
これに対して、プロリンの場合は確実にコラーゲンになってくれるため、アミノ酸単体として摂取した方がコラーゲンの生成量増加が期待できるのです。
コラーゲンを増やせば関節痛も緩和?
実はコラーゲンを増やすことは美肌だけでなく、関節痛を緩和してくれる効果も見込めるのです。関節痛の原因のひとつは内部の軟骨がすり減ってしまい、骨同士がぶつかって刺激が生じることです。
この軟骨を構成する成分の多くは、コラーゲンなのです。
加齢などによるコラーゲンの生成量低下によって軟骨がすり減っても再生しにくくなり、関節痛になりやすくなるというわけです。
プロリンの摂取によってコラーゲンの生成量を増やすことができれば、軟骨の再生が進み、骨への刺激が緩和されて関節痛が収まることが期待できるのです。
NMFも美肌のためには重要
話を美肌に戻すと、プロリンは表皮のNMFの原料のひとつにもなっています。コラーゲンの生成量を増やして肌に弾力を取り戻しても、表皮の保水力が低下していると水分が蒸発して肌が乾燥し、肌荒れの原因となります。
これではせっかくのコラーゲンが宝の持ち腐れとなってしまいます。
プロリンによってNMFの生成量を増やすことができれば、肌から水分が蒸発しにくくなり、コラーゲンとの相乗効果でよりしなやかな肌になることが期待できるのです。
ローヤルゼリーには女性ホルモンに似た働きを持つ固有成分のデセン酸や、さまざまな必須・非必須アミノ酸など、プロリン以外にも美肌効果があるとされ成分が含まれており、さまざまな相乗効果が期待できそうです。
プロリンにはダイエット効果もある?
実はプロリンには、ダイエット効果も期待できるのです。正確には脂肪を燃焼しやすくしてくれる効果です。
脂肪を燃焼させるためには、まずリパーゼという酵素によって分解する必要があります。
リパーゼの働きが活発ではない状態だと、脂肪の分解がうまくいかず、エネルギー源として使われにくくなります。
このため、運動をしても皮下脂肪が消費されにくくなり、痩せにくい体になってしまうのです。
プロリンには、このリパーゼの働きを活発にしてくれる効果があるのです。
これによって皮下脂肪がエネルギー源として使われやすくなり、ダイエット効果につながることが期待できるというわけです。
実際、脂肪細胞内にプロリンを与えると、内部の脂肪が減少することが分かっています。
ただし、プロリンの働きはあくまでも脂肪の燃焼効果を高めるだけで、運動などをしなければ大きな効果は期待できません。
プロリンは摂取するだけで痩せられるような「魔法の薬」ではないことは、理解しておいた方がいいでしょう。
まとめ-美肌になりたい人はぜひ摂取しよう!
プロリンには関節痛の緩和やダイエット効果なども望めますが、やはり一番期待したいのはコラーゲンとNMFの生成量増加による美肌効果でしょう。上述のようにローヤルゼリーにはプロリン以外にもさまざまな美肌成分が含まれていますので、プロリン摂取に適している食べ物のひとつだと言えそうですね。