ローヤルゼリーの成分(銅)
実用的な金属としてのイメージが強い銅ですが、体にとって必要な栄養素でもあります。ローヤルゼリーに含まれている多様なミネラルのひとつでもあるのです。
銅は人間の体にどのような効果をもたらしてくれるのか、ローヤルゼリーによって摂取することでどのようなメリットが得られるのかなどについて、説明していきましょう。
銅にはどのような働きがあるのか
銅は体に欠かせない栄養素ではありますが、過剰摂取すると体にとって有害なため、成人で1日当たり1ミリグラムまでの摂取量が理想的だとされています。このため、銅製の鍋で酢の物を作ることなどは推奨されていません。
銅の効果としては活性酸素対策、貧血予防、免疫力アップ、白髪防止などがあるとされています。
活性酸素対策
人間の体内には活性酸素という物質があり、病原菌を退治してくれるなど免疫力をアップさせる働きを持っています。ただ、活性酸素は正常な細胞を傷つけて劣化させ、老化の原因を作ってしまいます。
また、体内の脂質を酸化させて過酸化脂質を生成し、動脈硬化や脂肪肝の原因となることもあります。
この活性酸素を分解する働きを持っている酵素のひとつにSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)があります。
銅は、SODの原料のひとつなのです。
銅の摂取によってSODが増えれば活性酸素の量が減り、アンチエイジング効果が期待できるのです。
貧血予防
赤血球に含まれているヘモグロビンは鉄を含むタンパク質の一種で、肺で酸素と結びつき、体のあちこちに酸素を運搬する役割を持っています。ただ、鉄をヘモグロビン生成に利用できる形にするためには、セルロプラスミンというタンパク質によって酸化させる必要があります。
このセルロプラスミンの生成には、銅が欠かせないのです。
銅の不足によって十分なセルロプラスミンが作られなければ、鉄をヘモグロビン生成に利用することができず、貧血の原因となる可能性があるのです。
免疫力アップ
銅はSODのほかにも、さまざまな酵素の原料のひとつとなっています。白血球の一種であるT細胞やマクロファージのエネルギー生成に必要なチトクロムCオキシダーゼという酵素も、銅が原料のひとつとなっています。
銅の摂取量不足は、チトクロムCオキシダーゼの生成量減少を招き、T細胞とマクロファージの機能低下につながる可能性があります。
米生物工学情報センターのデータベースには、銅の摂取量不足によってマクロファージの活力が低下し、免疫力の低下につながったという臨床データが収録されています。
白髪防止
チロシナーゼという酵素も、銅が原料のひとつとなっています。チロシナーゼはメラニン色素を生成するために必要な酵素です。
メラニン色素が不足すると、白髪が増えるなどの問題が生じます。
銅の摂取によってチロシナーゼを増やすことができれば、メラニン色素が十分に生成され、白髪対策になることが期待できます。
ただ、メラニン色素は日焼けの原因でもあるので、美白にこだわる人にとってはチロシナーゼについての判断は難しいところです。
ローヤルゼリーで摂取するメリットは?
では、銅をローヤルゼリーで摂取することでどのようなメリットが生じるのでしょうか。主なものとしては、貧血防止と抗酸化作用の相乗効果が期待できることが挙げられます。
貧血防止の相乗効果
ローヤルゼリーには銅だけでなく、ヘモグロビン生成に必要な鉄も含まれています。また、ヘモグロビンをはじめとするタンパク質の生成に必要となる亜鉛も摂取できます。
これらをすべて同時摂取することで、貧血防止の相乗効果が期待できます。
また、ヘモグロビンの生成量が十分であっても、葉酸とビタミンB12の摂取量が不足していると赤血球そのものの生成量が減り、悪性貧血の原因となってしまいます。
ローヤルゼリーには、葉酸とビタミンB12も含まれているため、赤血球の減少も防ぐことが可能です。
ローヤルゼリーの摂取によって、二重の意味で貧血防止効果が期待できるのです。
抗酸化の相乗効果
食べ物に含まれている栄養素のなかには、活性酸素の働きを抑えてくれるものもあり、これを抗酸化作用といいます。ローヤルゼリーに含まれているタンパク質を分解してできるペプチドの中には、抗酸化作用を持っているものがあります。
また、ローヤルゼリーに含まれているさまざまなアミノ酸の中にも、抗酸化作用を持つものがあります。
上述のように銅の摂取はSODの生成量増加が期待できますので、抗酸化ペプチドやアミノ酸との相乗効果によって、より効果的なアンチエイジングが望めるのです。
まとめ-貧血とアンチエイジングに役立てよう!
銅は過剰摂取になると肝機能障害につながることがある半面、適度な摂取は必要なミネラルです。特に貧血に悩んでいる人や、肌などへのアンチエイジング効果を期待している人にとっては、銅との相乗効果が期待できるローヤルゼリーでの摂取は、理想的と言えそうです。