ローヤルゼリーの成分（ビオチン）
ローヤルゼリーに含まれているビタミン類はB群とCで、全て水溶性です。ビオチンもそのうちのひとつで、ビタミンB7という別名からも分かるように、ビタミンB群に属しています。
ビタミンB1やB2、葉酸と比べると聞き慣れない栄養素かもしれませんが、体にとって重要であることは同じです。
ビオチンの効果や、ローヤルゼリーによって摂取するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
ビオチンは「不足しにくい」栄養素
ビオチンはビタミンB群の中でも、摂取不足になりにくいとされています。これは、ビオチンが腸内の善玉菌によって生成され、腸から吸収されるようになっているためです。
どのぐらいの量が生成されているのかは詳しく分かっていませんが、食べ物から摂取しなくてもビオチンが不足しにくいのはこのためです。
もしビオチンが不足してしまうとしたら、2つのケースが考えられます。
ひとつは、抗生物質の影響で、腸内の善玉菌が大幅に減少しているときです。
抗生物質は病原菌を退治してくれる一方で、体にとって有益な善玉菌まで減らしてしまうという問題点があるのです。
もうひとつは、生卵白を長期間にわたり、大量に摂取しているケースです。
生卵白にはアビジンという糖タンパクが含まれており、ビオチンと結合して体内に吸収されるのを妨げてしまうためです。
後者は生卵白の摂取をやめれば改善しますが、前者が改善に時間がかかるため、ローヤルゼリーなどによって補充する必要が生じてきます。
ビオチンにはどのような働きがあるの？
ビオチンの働きのうち主なものとしては糖質の代謝、皮膚や粘膜の状態維持などが挙げられます。糖質の代謝
糖質や脂質、タンパク質を体内でエネルギーに変えることを代謝といいます。何らかの理由によって代謝が落ちていると、体を動かすエネルギーが不足して疲労感の原因となることもあります。
ビオチンは前述の3つの栄養素のうち、糖質の代謝に関係しています。
あまり良いイメージのない糖質ですが、脳のエネルギー源が基本的にブドウ糖であるように、重要な役割を持っていますので、糖質の代謝アップは心身に良い影響を与えることが期待できます。
また、激しい運動をしたときにはブドウ糖から乳酸を作ることでエネルギーを生成していますが、ビオチンにはこの乳酸を再びブドウ糖にする働きもあります。
皮膚や粘膜の状態維持
ビオチンには、皮膚や粘膜を健康な状態に保ってくれる働きがあります。具体的には、ターンオーバーを活発にさせる際に必要となるDNAとタンパク質の生成を促す働きと、アトピーによる肌荒れを防いでくれる働きです。
タンパク質とDNAの生成促進
アミノ酸からタンパク質を生成する際には、カルボキシラーゼという酵素の働きが必要です。カルボキシラーゼの働きが弱いと、皮膚のターンオーバーや粘膜の状態維持に必要なタンパク質の生成量が減少し、皮膚や粘膜が荒れる原因となります。
また、ターンオーバーのためには細胞分裂が必要ですが、遺伝子の複製に必要なDNA(デオキシリボ核酸)が不足していると細胞分裂がうまくいかなくなり、皮膚や粘膜の状態が悪化する可能性があります。
ビオチンはカルボキシラーゼを活性化させると同時に、DNAの生成を促す働きがあります。
これによって皮膚や粘膜の健康状態維持が期待できるというわけです。
アトピーの症状緩和
アトピーは肌荒れの原因のひとつですが、発症には体内のヒスタミンという物質が関係しています。ビオチンにはこのヒスタミンの生成量を抑える働きがあり、アトピーをはじめとするアレルギー症状を緩和し、肌の状態を保つことが期待できるのです。
米生物工学情報センターのデータベースには、ニッケルアレルギーのマウスにビオチンの少ない餌を与え続けたところ、アレルギー症状が悪化したというデータが収録されており、ビオチンがアレルギー症状緩和に効果があるとされる根拠とされています。
ローヤルゼリーで摂取するメリットとは？
では、ビオチンをローヤルゼリーで摂取するメリットは何なのでしょうか。それは、肌荒れ防止の相乗効果が期待できることです。
肌荒れを防ぐ成分のひとつに、表皮のNMF(天然保湿因子)がありますが、これはアミノ酸などを原料にして体内で生成されるものです。
ローヤルゼリーには、このアミノ酸が多く含まれているのです。
特筆すべきは、人間の体内では生成できない9種類の必須アミノ酸がすべて含まれており、アミノ酸摂取のためには理想的とも言える食べ物です。
ビオチンによって肌のターンオーバーを活性化させて鮮度を保つと同時に、アミノ酸によってNMFの生成を促して肌の保湿力をアップさせることで、美肌の相乗効果が期待できるというわけです。
あなたがもし肌荒れに悩んでいるようでしたら、ローヤルゼリーによってビオチンとアミノ酸を同時摂取し、美肌効果に期待をかけてみてはいかがでしょうか。
