ローヤルゼリーの成分(パントテン酸)
パントテン酸とは「どこにでもある酸」という意味で、ビタミンB群の一種です。その名が示す通り、ローヤルゼリーをはじめさまざまな食品に含まれている栄養素です。
ただ「どこにでもある」といっても体にとっては重要な栄養素で、摂取量が不足するようなことがあれば体に悪影響を及ぼすこともあります。
パントテン酸にはどのような働きがあるのか、ローヤルゼリーと一緒に摂取することでどのようなメリットがあるのかなどについて、説明していきましょう。
パントテン酸は体内でも生成されている
実は体内でパントテン酸が不足することは、あまりありません。それは、体内でもパントテン酸が生成されているからです。
正確には腸内細菌の中にパントテン酸を生成するものがあり、その細菌によって生成されたものが腸から吸収されているのです。
もしパントテン酸が不足するとすれば、2つのケースが考えられます。
ひとつは、抗生物質の服用によって腸内細菌が減少し、パントテン酸の生成量が極端に減ってしまうケースです。
もうひとつは妊娠中など、普段よりも多くのパントテン酸の摂取が必要になるケースです。
パントテン酸が不足すると、頭痛や食欲不振、手足の知覚異常などが起きるとされています。
パントテン酸にはどんな効果があるの?
パントテン酸の主な効果としてはエネルギーを作り出す、ストレス緩和、動脈硬化の予防、コラーゲンの生成促進などが挙げられます。エネルギーを作り出す
糖質や脂質、タンパク質を体内で燃焼させてエネルギーを作り出すことを代謝といいます。代謝がうまくいかないと、エネルギー源が体内にたくさんあってもエネルギーが十分に生成されないため、体を動かすのがしんどくなります。
パントテン酸は糖質、脂質、タンパク質すべての代謝を促す働きを持っています。
この働きによってエネルギーがうまく作られるようになり、体が動かしやすくなるのです。
ストレス緩和
仕事などでストレスを受けると、体の方もさまざまな形で対抗しようとします。そのうちのひとつが、副腎皮質ホルモンの分泌量増加です。
副腎皮質ホルモンには血糖値を上昇させたり、血圧をアップさせたりする働きがあり、これによってストレスが緩和されるのです。
パントテン酸は、この副腎皮質ホルモンの生成に関係しています。
パントテン酸が体内に十分あれば、副腎皮質ホルモンの生成量が増加し、ストレス緩和効果が大きくなってくれるというわけです。
動脈硬化の予防
LDLコレステロールは決して体にとって不要なものではないのですが、増えすぎると活性酸素によって酸化して血管内壁に潜り込み、動脈硬化の原因を作ってしまいます。動脈硬化を防ぐためにはLDLコレステロールを減らす必要があります。
効果的な方法のひとつは、HDLコレステロールを増やすことなのですが、パントテン酸にはHDLコレステロールを増やしてくれる働きがあるのです。
HDLコレステロールが増えればLDLコレステロールが減少し、動脈硬化の防止につながるというわけです。
コラーゲン生成促進
皮膚の張りはコラーゲンなどによって保たれていますが、このコラーゲンは真皮の線維芽細胞で生成されているのです。加齢によって皮膚が張りを失うのは、線維芽細胞の衰えによってコラーゲンの生成量が低下するためです。
また、コラーゲン生成に必要な栄養素の不足も、皮膚が張りを失う原因となります。
パントテン酸はコラーゲン生成に必要な栄養素のひとつで、摂取量を増やすことでコラーゲンの生成量増加が期待できます。
これは、パントテン酸がコラーゲン生成に欠かせないビタミンCの働きを助けているからとされています。
実際、米生物工学情報センターのデータベースには、パントテン酸の不足がコラーゲンの生成量減少につながっているとする臨床データが収録されています。
パントテン酸をローヤルゼリーで摂取するメリットは?
では、パントテン酸をローヤルゼリーによって摂取することには、どのようなメリットがあるでしょうか。それは、ローヤルゼリーにはパントテン酸以外にもコラーゲン生成に必要な栄養素が含まれており、コラーゲンの生成量増加の相乗効果が期待できるためです。
具体的にはアラニン、グリシン、プロリンという3種類のアミノ酸で、ビタミンCも少量ながら含まれています。
パントテン酸はあくまでもビタミンCの働きを助けてコラーゲンの生成を促すだけで、ビタミンCそのものや原料となるアミノ酸が不足しているとコラーゲンの生成量増加につながらない可能性があります。
ローヤルゼリーでパントテン酸を摂取すると、これらの栄養素も同時に摂取することになるため、パントテン酸が無駄になることがなくなるというわけです。
肌に張りを取り戻したいと思っているのなら、いろいろな意味でコラーゲン生成量増加が期待できるローヤルゼリーは、おすすめの食べ物のひとつといえるのではないでしょうか。